ペアガラスが割れる心配について

窓ガラスフィルムを貼ることで「ガラスが割れる」という事を聞きますが、それを熱割れといいます。

たしかに、フィルムは原因になり得ます。が、それは事前の確認でかなり回避できるのです。

一番よくないのは何も確認せずに施工することなので、心配な場合は職人さんに聞いた方が良いですね

ペアガラスはそうでなくても、フィルムを貼っていなくても通常使用で割れる可能性があるガラスですから、扱いは慎重にしたい所です

フィルムが熱割れの原因になるケース

熱割れとは

簡単に言いますと、分かりやすいのが冬の朝なのですが、夜間とても冷えた状態の窓に朝日が当たると、真ん中があたたまりますね。

でも、端っこはサッシが冷たいので全然温まりません

そこに、温度差ができてしまうんですね

冬の朝日なんてそんな大げさな温度差になるのか？と思う所ですが、ガラスって目に見えない範囲で温まると膨張するんです

あったまって膨張する部分と冷えて変わらない部分に緊張が走り、いずれピシッといってしまう訳なんです

なので、熱割れは真ん中には起こりにくくて、端っこ辺りから亀裂が入るのが通常です

フィルムはなぜ原因になるのか？

ひとつは、フィルム自体に熱吸収性があるからです

フィルムの性能としては問題ないのですが、ガラスにも当然熱吸収性があるので、フィルムを貼るとガラスは通常よりももっとあったまってしまうんですね

あったかいフィルムがガラスに貼ってあれば当たり前ですが…それによって冷たい部分と温かい部分の温度差が余計に広がってしまう訳なんです

先ほどの冬の朝を想像すると、ガラスの中央部がフィルムを貼った方が余計に暖かくなるということですね

もうひとつはペアガラスの機能性です

ペアガラスの中は空洞が出来ており、そこには空気かガスが入っていますが、空間があることで温まったガラスの熱はいったんそこに滞在することにもなり、ガラスが冷めにくい状況も発生します

そこに、熱吸収率の高いフィルムが貼ってあると余計にガラスの温かさを保持することになって、サッシ辺りの冷たい部分との温度差はさらに大きくなってしまうんですね

フィルムを貼らなければ大丈夫なのか

そんな事もなく、ペアガラスはフィルムを貼らなくても熱割れは起こり得ます

網入りガラスなどの場合

ペアガラスの組み合わせにはいろんなガラスを使うことが出来ますが、そこに網入りガラスや凸凹のガラスが使われている場合、通常の一枚ガラスよりも、網入りガラスや凸凹ガラスは耐久性が低いんです

温度差で熱割れを起こすのが通常のガラスですが、網入りガラスなどは、もっと少ない温度差で熱割れを起こします

エアコンなどの使い方も

フィルムを貼らずに通常使用していても、暖房などの風がガラスに直接あたると熱割れの可能性は高くなります

熱割れを避けるには１

窓にフィルムを貼ると、中央辺りと端っこの温度差を広げる可能性があるので、熱割れの可能性になり得るという事でした

ただ、温度差を広げてしまう原因は熱吸収率の高いフィルムを貼ることでそうなる訳なので、熱反射率の高いフィルムを貼る事で、熱割れのリスクを下げることが出来ます

ミラー系などは反射率が高いですし、外側に貼ればリスクはもっと減っていきますね

熱割れを避けるには２

熱割れ計算という方法を行って事前に確認することが出来ます

これは、フィルムメーカー各社が出しているシステムを使って検討しているフィルムが実際のガラスに貼って熱割れのリスクがどの程度なのかを調べる方法です

計算上で大丈夫だから100％保証という訳ではありませんが、明らかに危ない組み合わせは排除できます

まとめ

最近増えてきたペアガラスですが、同時に熱割れを起こすお問い合わせも増えています

もしもご心配な場合はご相談にのりますのでお気軽にお声がけください