2階以上の窓に防犯のフィルムはなぜ必要か
2階、3階以上の窓の防犯について
防犯フィルムは、CPマークで国がその防犯性能を示している製品ですが、その役割はガラスの突き破りによる不法侵入を防ぐものです。
CPマーク付属の防犯フィルムであれば、金属バットの打撃にも耐え、たたいてもガラスを割ることが出来ず、刺しても焼いてもガラスからの侵入を強く抑制します。
昨今では物騒なニュースも増えてきていることから、一時的にメーカーが欠品状態になるなどとても注目が集まってきているのが防犯フィルムなんです。
ただ、2階や3階など、それ以上の窓にも防犯フィルムは必要なのでしょうか
今回の記事ではそのあたりをお伝えしていきます
侵入による窃盗の数
2022年の警察庁の公表データでは、侵入窃盗の件数は36,588件となっており、2021年とほぼ同じ数です。
この数字は一日に100件以上起こっている計算です。
そして衝撃なのが、犯罪の認知件数に比べて検挙件数が大きく下回っていることです。
もちろん警察の方は親身になって一生懸命やってくださいますが、ここで言いたいのは、自分の身は自分で守らないといけない部分が多い、ということです
空き巣被害にあって、その後被害届を出しても実際は泣き寝入りすることもあるという事ですね
一度はいられたお宅は、不思議と何度も被害にあうお話を聞かれたこともあるかもしれませんが、わかっていても対策はうまくいかないこともあり、防犯の重要性を強く思います。
1階以外の高さは侵入されるのか
1戸建て住宅での侵入経路は53.5%が窓となっているので、これは1階も2階も可能性は十分にあると考えてよいと思います。
当然、2階の窓も侵入経路になりえますね
では、マンションやアパートなどの集合住宅を見てみると、3階建て以下の高さの建物ですと40.7%が窓からの侵入となっています。
4階建て以上の建物ですと、24.5%が窓からの侵入となっています。
つまり、何階であっても窓からの侵入は可能性があると考えて、窓ガラスへの対策を行う事は有効ということになります。
防犯フィルムがなぜ有効なのか
警察庁が出している情報の中に、泥棒は侵入に5分以上手間取ると7割があきらめる、という事があります。さらに10分手間取るとほとんどの泥棒があきらめるとあります。
防犯フィルムの性能を国が示すCPマークは、国が定めた性能試験をクリアした製品だけが、貼り付けた窓にそのシールを貼ることが出来ます。
その性能試験というのが、5分以上の金属バットの打撃試験に堪えることなんです
つまり、侵入に5分以上手間取ることはすでに試験で証明済みなのですね
防犯フィルムのデメリット
防犯性能の高いフィルムですが、デメリットともいえる部分があるのでご紹介します
救助の妨げになりえる
防犯フィルムはガラスを外から叩いても侵入を強く抑制します。
ただ、災害時の救助活動で、消防隊員が窓を割って救助活動を行う際はその妨げになる可能性があります。
消防法に引っかかる可能性がある
一般住宅ではほぼ気にすることではないのですが、消防法では前述したように消防隊員の救助活動の妨げにならないように取り決めがありますが、まれに防犯フィルムがそこに引っかかる時もあります。
施工が窓数か所なら問題ないと思いますが、ビルのフロアの窓全て防犯フィルムを…となると確認をした方がよろしいです。
細則は自治体ごとに違いますので、各都道府県で確認が必要です。わからなければ最寄りの消防署に問い合わせた方が早いでしょう。
ガラスは守れない
フィルムによって侵入は阻止できても、ガラスをたたかれた場合はどうしてもひびが入ってしまいます。後日、そのガラスは交換になってしまいますが、出来れば民間の保険などと上手に組みあわせて対応出来ると良いですね
しかし、CPマークの貼り付けはそもそも侵入を試みる事すら諦めさせる可能性があるのでお勧めです
フィルム以外の防犯グッズ
フィルム以外にも、2階にあがれる足場になるようなものの撤去や補助錠、カメラ、センサーライト、砂利、窓ガラスの交換、シャッターの取り付け、警備会社への加入などが挙げられます
どれも有効なのですが、費用対効果から考えるとフィルムは非常にコスパが良く、他のものと組み合わせるとさらに防犯性が高まるという特徴があります
例えば、補助錠単体ではガラスを割られたら侵入を許してしまいますが、防犯フィルムと補助錠の組み合わせは非常に強力ですね
何かご心配なことがあれば、お気軽にご相談くださいね
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