ガラスが割れやすい状況とは

「窓ガラスフィルムを貼ると割れるんですか？」と聞かれますが、状況を考えずに貼った場合はその可能性があると言えます

つまり、フィルムを貼ると割れるのではなく、貼るものによっては割れるので選ぶ必要があるということですね

せっかく快適になると思ってフィルムを貼ったのに、ガラスが割れてしまっては元も子もありません

今回は、ガラスが割れるということについてご紹介していきます

ガラスが割れる原因

一言でいえば熱割れという現象です

簡単に言いますと、例えば冬の寒い日にガラスは冷えていますが、そこに太陽が当たって温まりますよね

しかし、ガラスの端っこはサッシにくっついてるのでサッシの冷たさを引き継いでいつまでも冷たいままです

ここに温度差が生まれてしまいます

ガラスは温まると膨張しますので、温かくて膨張する部分と冷たいままで変わらない部分が発生しまして、ちょうどその境目が割れてしまう事を熱割れと言います

ではその熱割れを前提にして、割れやすいガラスについて書いていきます

割れるリスクがあるガラスや環境

加工されたガラス

網入りガラスやでこぼこのガラスのことを言います

特に網入りのガラスは強度が強いのかと思ってしまいますが、実は通常のガラスよりも弱いのです

加工されたガラスの強度は普通のガラスの6割程度と言われています

そういったガラスにフィルムを貼ると、先ほどお伝えした温度差への抵抗値が低いので、通常のガラスよりも少ない温度差で熱割れを起こす、ということがあります

複層ガラス

ペアガラスやトリプルガラスのことを言います

これは一枚ガラスとは違って、ガラスとガラスの間に空間があってその空間にも熱が滞留します

ですので、一枚ガラスの時とは温度差の考え方が変わって、その空間に滞留する熱も考慮する必要があるんですね

一般的に、空間の中身が空気よりもガスの方が熱の滞留は多いですので、温度差は発生しやすくなるという一面があります

もちろん、その機能があるから複層ガラスは断熱効果も持ち合わせるので、本来素晴らしい機能なんですが、熱割れのリスクという面から見るとそういった事情になります

そして複層ガラスはフィルム以外にも、普段から熱割れのリスクはあります

・ガラスに何かを貼る

・ガラスに家具などをくっつける

これらはガラスの温度差を生む原因になるので、熱割れの可能性があるので注意です

※ペアガラスよりもトリプルガラスの方がよりリスク↑

その他

これはどのガラスにも言えますが、エアコンや暖房の風が直接あたるような環境は、フィルムが貼ってあってもなくても熱割れのリスクを高めることになります

分厚いカーテンがぴったりとあたって、日中たくさん日が当たるような環境も、温度差は発生しやすくなります（方角としては南が一番温度差を発生しやすくなります）

それと、ガラスの厚みによっても変わります

一般家庭で使われるガラスは通常3mmですが、例えば店舗や、高層階ですとガラスの厚みも変わってくるので5mmとかも見かけます

この場合は、ガラスの厚みがあるほど熱割れのリスクは高くなるんです

熱割れを防ぐフィルムは

だいたいリスクとしてはガラスの中央と端っこの温度差をいかになくすかという事になるので、それに叶う適切なフィルムを選ぶことになります

窓ガラスフィルムにはそれぞれ性能数値が現れていますので、その中でも日射熱の吸収率が高いフィルムは避けた方が良いと思います

フィルム自体が熱を保有する割合が高いものを選ぶと、ガラスへの熱も当然高くなってしまうので、はしっことの温度差が生まれやすくなってしまいます

では、反射するものなら良いかという事ですが、一枚ガラスであればよい場合がほとんどですが、複層ガラスの場合は内側のガラスで日射熱を反射してもガラスの間の空間にその熱が滞留する場合があります

機能が高いゆえのジレンマですね

その場合は、外側のガラスは外に熱が逃げやすいのですが、内側のガラスは熱の逃げ場がなく、熱割れのリスクが高まってしまいます

現に、ペアガラスの熱割れはほぼ内側のガラスで起こるはずです

という事で、どのようなフィルムがおススメかというと

・吸収率が高くない

・ある程度日射熱を透過する率もある

というバランスが取れたものが良いと思います

製品で言いますと、３Mでしたらnanoシリーズですとか、グラフィルのNSシリーズもいいかな、と思うことは多いですよ

まとめ

環境を快適にしてくれるフィルムですが、貼ると割れるなんて聞くと二の足を踏んでしまいますよね

しかし大丈夫です

そのあたりは熱割れ計算でしっかりと確認したうえで提案いたしますので、大きなリスクは排除していけますよ

その他にも影の入り方など細かい確認事項があるので、もしご心配でしたら現地にお伺いして確認も出来ますのでお気軽にお声がけくださいね

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